初めてセルフジェルネイルに挑戦したのは大学生の頃だった。楽天市場で1万円ほどのキットを購入し、意気揚々と始めてみたものの、結果は4時間かかった挙句の無惨な仕上がり。目も当てられない出来と疲労に、こっぴどく挫折したのを覚えている。
それから数年、社会人になってからも大人しくネイルサロンに通っていた。しかし、毎月5000〜7000円と重なる出費に加え、何よりネイリストさんと1対1で過ごす2時間が、内向的な私にはどうにも苦痛で仕方がなかった。
決定打は、最後に行ったサロンでの出来事だ。初対面にも関わらず、ネイリストさんの同棲相手の愚痴を延々と聞かされ、逆にこちらがカウンセリング料を頂きたいと心底思った。
「もう一度、自分でやってみよう」そう思い立った。まだコロナ禍の2022年の初めだったと思う。YouTubeにはプロによる解説動画が溢れ、100均でも手軽にジェルネイル用品が手に入る時代になっていた。再び挑んだセルフネイルは、やはり4時間ほどかかったが、外に出るのが恥ずかしくない程度の仕上がりにはなった。この時、「これなら自分で続けられる」と確信したのだ。
悪くない出来に調子に乗って、ネイルの動画をTikTokにアップした。すると、思いがけず「うますぎ!」とのコメントをもらい、さらに調子に乗った。その一言のおかげで、今日まで続けられたようにも思う。大人はよく「TikTokなんて」と馬鹿にしがちだが、個人的には、意外にもXなんかよりずっと優しいコミュニティだと思っている。Xはゴミ。
あれから4年。今やネイルは私の立派な特技になった。オフ込みで2.5時間ほどで仕上げられるようになり、総額を考えればかなりの節約になっている。何より、無心で指先に集中する数時間はかけがえのない時間で、ストレスの多かった前職時代の私にとっては、大切なセラピーでもあった。
そして今年から、新たにまつ毛パーマも自分でやるようになった。こちらもかつて挫折した経験があり、昨年までは2ヶ月に1回4000円かけてサロンへ通っていたのだが、昨年末に自身もセルフまつ毛パーマをしているという前職の先輩から「私でもできているんだから、あなたもできるはず」と背中を押されたのがきっかけだ。Qoo10で高評価のキットを買い、YouTubeで動画を漁って実践。プロ級とまではいかなくとも、数ミリの毛にかけるコストを考えれば、十分すぎるほど満足な仕上がりになった。今この文章もまつ毛パーマの薬剤の放置時間に書いている。
インターネットのおかげで、プロの技術や知識に無料でアクセスできる。これはまさに文明の勝利だ。人生の本質とは言い切れない、けれど欠かせない美容だからこそ、これからも自分の手で納得のいく形(クオリティとコスト)を追求していきたい。
そういえば、冬の間はセルフ脱毛をサボっていたけれど、もう少し暖かくなったらこちらも再開しなくては。
