所有したことが無い故の憧れ

「年14万円もドブに捨てている!」アメリカの若者がDVDを買うことで「サブスクへの反乱」を起こし始めた | 日刊SPA! https://nikkan-spa.jp/2155372

今日気になったこの記事。映画好きのミニマリストとして、少しだけ所感を記しておきたい。
今、アメリカの若者の間で「所有しない身軽さ」から「物質的な所有」へと回帰する動きがあるという。サブスクの膨大な選択肢とアルゴリズムに疲れ、費用を無駄にしていると感じる人たちが、サブスクを離れ、DVDという実体を手に取り始めているらしい。

この記事を読んで真っ先に感じたのは、何事も「一度は通らなければならない道」があるということだ。この記事に登場する若者たちが抱く不満の根源は、モノを所有したことがないが故の「憧れ」が一因であるように感じた。しかし、実際にモノを持ってみれば、一度しか観ないDVDが棚を占領していく「物理的な重み」に直面することになる。そこではじめて、自分にとっての「所有」と「レンタル(サブスク)」の最適なバランスが見えてくる。

DVDも、CDも、あるいはブランドバッグやレアなコレクションも、手に入れた瞬間の高揚感はあっても、それを維持し、管理し続けるコストを考えれば、ただ持っているだけでは大した価値がないことにいつか気が付く。

私自身、かつてはDVDを集めて棚に飾ることに快感を覚えていた時期があった。けれど現在は、そのほとんどを手放している。それらの多くは、鑑賞のためというより、自分の映画の趣味を誇示するための盾に近かった。ミニマリズムに出会い、DVDたちと向き合ったところ、プロジェクターとPCを繋ぎ、DVDプレイヤーにディスクを入れ、腰を据えて何度も繰り返し観たいと思える作品は、人生においてそう多くはないと気づいた。今の時代、サブスクにない作品は宅配レンタルで補完できるし、中古市場を信じれば「所有していないと二度と会えない」という恐怖からも解放される。

私のようにミニマリストを自称する人の多くは、かつてモノに溢れ、その所有欲に振り回された経験を持っているのではないかと思う。

とは言え、「サブスク断捨離」自体については大賛成だ。私も以前は月に1万円以上をサブスクに課金していたが、現在は代替できず本当に必要なものだけに絞り、月3500円~4500円ほどに収まっている。デジタルサービスについても同様に、「本当に使っているか」を基準にすべて見直した。加えて、固定費であることも踏まえ、「より安い代替があるか」も判断の軸にした。

【常時契約】
U-NEXT:映画好きとして、最も愛しているプラットフォーム。映画館のクーポンも発行できるので欠かせない。
Amazon Prime & Music:生活のインフラとして、年払いでコストを最小化。

【変動契約:必要な時だけ入って、1週間使わなかったら辞める】
Netflix / Kindle Unlimited:観たい・読みたい作品が溜まったタイミングで、2~3ヶ月に1回ほど契約。

【断捨離済み:長らくお世話になったが手放したもの】
ChatGPT:Geminiの無料版で満足
YouTube Premium:BRAVEという広告ブロックブラウザで満足
iCloud:Appleエコシステムから卒業。写真データは外付けHDに移した。
顔面加工アプリ:自撮りを撮れば撮るほど醜形恐怖症っぽくなることにやっと気が付いた。
その他ファンクラブなど推し活文脈のプラットフォーム:自己投資を優先したくなり、全部辞めた。

ミニマリズムとは、単にモノや固定費を減らすことではない。自分にとって「本当に手放せないもの」を目に見えるもの・見えないもの全てに関して炙り出し、人生を最適化していく作業なのだ。